生成AIのよくある誤解

よくある誤解 / 18

AIの表示やウォーターマークがあれば、権利侵害の有無も分かる?

結論

生成方法についての表示は、著作権侵害や本人の同意の有無を証明するものではありません。

更新:2026-10-05(日本時間)

もう少し詳しく

生成方法についての表示は、著作権侵害や本人の同意の有無を証明するものではありません。 表示義務への対応と、内容・権利の確認は別です。逆に、表示がないだけで人間だけの制作だとも断定できません。

なぜ表示だけでは権利の確認が終わらないのか

日本では、具体的な創作的表現の類似性や依拠性、許諾・権利制限などを検討します。AIの表示が示す制作方法だけでは、どの権利をどう扱ったかは分かりません。

EUのAI法50条2項は、対象の生成システム提供者に機械可読な表示を求めます。4項のdeepfake等の利用者側の開示とは異なり、標準的な編集補助などには例外もあります。2026年7月27日統合版の111条4項には、2026年8月2日より前に市場へ出た対象システムの50条2項対応について、2026年12月2日までの経過措置があります。

中国の表示办法も、目に見える表示、メタデータ等の表示、流通側・投稿者の対応を分けています。5条はメタデータへの表示を求め、電子透かし等の追加を奨励します。「すべてのAI生成物で必ず目に見える透かしがある」という説明にはなりません。

この説明で言えないこと

表示が無意味、付けなくてよい、自由に消してよい、という意味ではありません。日本の全作品へ外国の義務をそのまま移すこともできません。本稿は検出器の精度や、個別の透かしの改変耐性を測定していません。表示が虚偽の場合の評価も、表示の仕組みと具体的な事実に応じて検討します。

適法な利用の例

利用権を確保した素材から挿絵を作り、適用される法令や掲載先の規約に従ってAI利用を表示し、素材の許諾・制作過程の記録も残すことが考えられます。表示を権利処理の代用にしないことが大切です。

一次資料のどこに書いてある?

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