よくある誤解 / 13
中国でも生成AIは全面禁止され、使う人は全員違法?
結論
中国の生成AIサービス規則は、すべての生成AI利用を全面禁止するものではありません。
もう少し詳しく
中国の生成AIサービス規則は、すべての生成AI利用を全面禁止するものではありません。 中国国内の公衆向けサービスを中心に、内容、データ、権利、表示などを規制します。規制が広く厳しいことと、全利用者が違法であることは別です。
なぜ「規制が厳しいから全利用が違法」とは言えないのか
2023年の暫定办法2条は、中国国内の公衆へ生成内容を提供するサービスを対象とし、国内公衆に提供しない一定の研究・開発・利用を適用対象から除いています。3・5条は発展や革新的な利用の促進も定めています。一方、4条には内容や他人の権利に関する規制、7条には学習データの適法な出所等の条件、17条には特定サービスの安全評価・登録の義務があります。
2025年9月1日施行の表示办法は、対象の生成内容に関する明示・メタデータ等の表示を定め、投稿する利用者にも申告・表示の義務を置きます。これも「生成したものはすべて違法」という規定ではありません。
この説明で言えないこと
公衆向けでなければすべて自由、という意味ではありません。暫定办法の適用除外は、他の法律の免除ではなく、2条はニュース出版・映像制作・文芸創作等に別規定があれば従うと定めています。海外の提供者から中国国内へのサービスにも20条の規定があります。中国法を日本の利用へそのまま当てはめることもできません。
適法な利用の例
適用される規制を満たしたサービスで、自分が必要な権利を持つ素材から架空の案内画像を作り、内容の規制や投稿時の表示義務にも従う利用が考えられます。個別サービスや作品について、本稿が許認可・適法性を保証するものではありません。
一次資料のどこに書いてある?
- 国家インターネット情報弁公室ほか『生成式人工智能服务管理暂行办法』(2023-07-13公表、2023-08-15施行):2条(対象)、3・5条(促進)、4・7条(内容・権利・データ)、17条(安全評価等)、21条(違反時の措置)。
- 同弁公室ほか『人工智能生成合成内容标识办法』(2025-03-14公表):2〜6条(対象と表示)、10条(利用者の申告・表示と悪意ある除去等の禁止)、14条(施行日)。説明は日本語による本稿の要約です。