よくある誤解 / 06
一部の侵害があれば、AI利用者全員が加害者になる?
結論
一部の開発者や利用者による侵害から、AI利用者全員の法的責任は導けません。
もう少し詳しく
一部の開発者や利用者による侵害から、AI利用者全員の法的責任は導けません。 何を行い、侵害にどう関与したかを個別に確かめる必要があります。
なぜ全員の責任にはならないのか
学習データの収集・学習と、生成物の生成・公開では、行為も主体も異なります。文化審議会の整理も、これらを分けて検討しています。同じ種類の技術を使うという共通点だけでは、他人の侵害行為に関わったことにはなりません。
この説明で言えないこと
利用者が常に免責される、開発・提供者が出力に責任を負うことはない、という意味でもありません。侵害の生じやすさの認識や防止措置、関与の態様によって、複数の主体の責任が問題になり得ます。業界の慣行への倫理的批判と、特定の人の法的責任も別です。必要な許諾を得た素材をその範囲で加工する人まで、別人の侵害を理由に加害者と認定することはできません。
一次資料のどこに書いてある?
- 文化審議会法制度小委員会『AIと著作権に関する考え方について』(2024-03-15):§5(1)・(2)(段階ごとの検討)、本文pp.36–37「侵害行為の責任主体について」。公的な解釈資料で、全事案を確定する判決ではありません。