生成AIのよくある誤解

よくある誤解 / 23

オープンウェイトなら、モデルを改変・再配布する条件もない?

結論

ウェイトが公開されていても、改変や再配布の条件がなくなるわけではありません。

もう少し詳しく

ウェイトが公開されていても、改変や再配布の条件がなくなるわけではありません。 オープンウェイトとは、ここでは学習済みの重みを入手できることを指します。何が許され、何を添えて配布するかは、そのモデル・版に適用されるライセンスを読みます。

なぜ入手できることと無条件で使えることは違うのか

公式配布のQwen2.5-7B-Instructは、確認した版でApache License 2.0を添付しています。同ライセンスは広い利用・改変・配布の許諾を与えますが、再配布にはライセンスの添付、変更したファイルへの変更表示、対象となる権利表示の保持などの条件があります。NOTICEが含まれる場合の表示にも規定があります。寛容なライセンスであっても、条件がゼロという意味ではありません。

別の例として、Llama 3.1 Community Licenseは、モデルや派生物等の提供に際し、契約文の添付や関連する画面・文書等での『Built with Llama』表示、配布コピーに伴うNoticeファイルの保持を求めます。また、利用についてAcceptable Use Policyへの遵守を組み込みます。Apache License 2.0と同じ条件だと考えることはできません。

重み、実行用コード、追加学習したモデル、生成した文章は同じ配布物ではありません。どのものを渡すかを特定し、各ライセンスが定義する対象と行為を対応させる必要があります。本稿は、生成物の販売一般ではなく、モデル自体の扱いを中心にしています。

この説明で言えないこと

公開されたウェイトのすべてが同じ意味で「オープンソース」であるとは判断していません。全モデルのライセンス比較、個別条項の各国での法的効力、第三者の権利を侵害しないことも本稿では未確認です。ここで挙げた配布条件を満たせば契約全体の確認が終わる、という意味でもありません。モデルの許諾は、入力素材や生成物に関する他人の権利を一括して許諾するものではありません。

具体的な利用例

Apache License 2.0が適用される上記の版を改変して再配布するなら、適用範囲を確認したうえでライセンス文を添え、変更表示と必要な権利表示を保持し、NOTICEの有無と条件も確認する方法が考えられます。追加のコードや素材を同梱する場合は、それぞれの条件も確認します。単に生成した文章を渡す場合まで、ウェイトの再配布と同じだと決め付けません。

更新日

2026-10-05(日本時間/JST)更新。

一次資料のどこに書いてある?

出典一覧とリンク確認状況