生成AIのよくある誤解

よくある誤解 / 01

生成AIは、使うだけで犯罪になる?

結論

日本で生成AIを使ったという事実だけでは、犯罪は成立しません。

更新:2026-10-03(日本時間)

もう少し詳しく

日本で生成AIを使ったという事実だけでは、犯罪は成立しません。 自分が権利を持つ絵を加工するなど、適法に使える場面があります。「AIを使った」と「他人の権利を侵害した」は別の判断です。

なぜ「使うだけで犯罪」とは言えないのか

著作権法119条は、著作権侵害などに対する罰則を定めています。AIの使用そのものを処罰する条文ではありません。生成や公開については、既存作品の創作的な表現との類似性、その作品に基づいて作ったかという依拠性、許諾や権利制限の有無など、具体的な事情を検討します。

適法な利用の根拠も一つではありません。権利者の許諾を得た利用や、自分の著作物の利用があり、一定の情報解析などには30条の4による許諾不要の利用もあります。ただし、30条の4は、あらゆる生成や公開を許す規定ではありません。

さらに、侵害の有無と刑事責任の成立は分ける必要があります。刑法38条は故意を原則とし、著作権侵害への刑事罰でも故意などの要件を検討します。「故意があれば30条の4が適用されなくなる」という説明は誤りです。 同条では非享受目的、必要な限度、権利者の利益を不当に害しないことなどを検討します。目的の認定は必要ですが、故意一般が独立した除外要件なのではありません。

この説明で言えないこと

どの入力・生成・公開も合法だとは言えません。他人の作品を侵害する利用や、名誉毀損などは別途問題になります。また、刑事罰の要件を満たさなくても差止めなどの対象になる場合があり、「犯罪にならない」と「民事上も問題がない」は同じではありません。

著作権面で適法に使える例は、自分が権利を持つ図を、規約で認められたサービスで加工することです。利用者を一律に犯罪者と呼ぶより、誰が何を入力し、生成物をどう使ったかを確かめることが、問題の特定につながります。

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